院長ブログ

歯周病の患者様の治療をはじめ、院長の清水が日々行っている診療内容の水準を理解していただくための情報開示の場

インプラント治療で大事なこと

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 現在、インプラント治療は、重要な歯科治療の一つのとして確立されていて、その価値は、今後も増していくことになるでしょう。しかしながらその治療がもたらす結果は、術者によって大きな差が出るのがこの治療の特徴です。特にでき上がった歯の形態は、上手な先生とそうでない先生では大きく異なってしまいます。
 従来の歯科治療は、歯や歯根を土台として使うために自ずとその位置、大きさに制限がでるのですが、インプラントは、術者が自由に好きな場所に設置することができるのでその上に出来上がる歯の形態は大きく異なってしまうからです。
 一度、患者様に埋め込まれたインプラントの位置を変えることはできませんので、その後その上に出来上がる歯が美しく周りの歯と調和し、お手入れも楽で長く持つようにするためには、術前の診査診断、オペ中の配慮(埋め込む方向や位置を細心の注意を払って決める。写真参照)、歯の作成段階でのチェック等の一連の治療過程を一つ一つしっかりとやる必要があります。
 

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再生療法 (根分岐部病変)2

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 根分岐部の再生療法例です。根分岐部(歯の根が分岐する部分)は、歯周病が悪化しやすい場所です。ひと度発症すると、患者様だけの努力では、進行を防ぐことができない場所です。
 この方は、歯肉全体に違和感を訴え来院されました。診査の結果、部分的に重度歯周病と診断されました。患者様の要望は、これからもずっと歯を残したいということでしたので、一緒にかんばりましょうとお約束して治療を始めましたが、前述の根分岐部の治療反応がいまいち(2度の根分岐部病変)でしたので歯を保存する再生療法を行いました。
 フラップを開け、徹底的にデブライドメントをした後、骨補填材と誘導材を入れフラップを閉じました。その後、薬剤がご自身の歯肉や骨に変換さるのを待ちました。
 6ヶ月後(写真左下)、根分岐部は、固く閉鎖されました。ですので患者様ご自身の歯磨きだけでもこの良好な状態を維持することができるでしょう。今後は、定期的に来院していただき、他の歯の状態も含めて、患者様とともに見守っていきます。


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基礎研究と臨床

 今月初めに台湾歯周病学会に参加した時に恩師のタフツ大学の先生から、留学中に私が手がけた研究のデータをいただきました。私が卒業して一年以上たって、やっとデータの解析が終わったそうで、このデータを使って論文を仕上げるようにとの宿題をもらいました。

 といっても、私は、臨床医ですので、組織学標本を扱うこの研究を終わらせるためには、基礎研究に精通している先生のアドヴァイスが必要になります。幸いこの分野でご活躍されている方からのご厚意でご助言を頂戴することができるとのこと、さっそっく連休を利用してかの地へ赴きました。
 その方は、非常に研究熱心なうえに、温情の厚い方で私のために連休中にも関わらずお時間を割いて下さいました。大変有意義な時間を過ごすことができ、非常に感謝しております。
 基礎研究に真摯に取り組まれていらっしゃる先生方ととお話をすると学問としての歯科医学の深さを実感いたします。基礎研究を地道に行う方がいるからこそ、医学は、進歩し、その恩恵を臨床医そして患者様が享受することができるようになるのですから。そして、その純粋な飽くなき追求心を見習いたいものです。

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歯周病と歯の固定

 歯周病は、歯を支えている骨や歯肉が炎症によって失われた結果として、歯肉が下がり、ぐらぐらしてきて、最終的には、歯が抜けるようになってしまいます。ですので、患者様が感じる症状の代表的なものとしては、歯がぐらぐらすることです。こういった歯がぐらぐらする症状を抑える方法が歯の固定つまり、隣の歯同士を繋げる方法です。


 この歯の固定がもたらす効果に関しては、さまざまな意見がありますが、一般的にその効果は、かなり限局的なもののようで、固定がもたらす効果は、患者様の一時的な満足であるといった意見がアメリカ歯周病専門医の間ではあります。つまり固定をしても歯が汚れていれば歯周病は進行しますし、その逆もしかりです。

 実際に多くの患者様の歯がいろいろな方法で隣同士連結されています。そして、患者様は、自覚症状もないのですが、レントゲン写真を見ると、強い炎症のため、非常に大量の骨がなくなっていることがあります。固定による発見の遅れが結果として悪い方向に働いています。
 
 ですので、歯周病の治療を行う上で大事なことは、歯をきれいに保つ、炎症のコントロールであり、その場しのぎの歯の固定がもたらす一時的な満足感よりもその後に起きるデメリット、例えば病気の進行の発見の遅れ、固定することによる虫歯の発生、を考えると歯の固定は、慎重におこなう必要があるといえます。

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審美インプラント治療

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 インプラントによる審美歯科治療の例です。左下2番を自然脱落によって失った患者様で両隣材歯が天然歯なのでインプラント治療を行った症例です。 

 自然脱落によって歯を失うほどの大きい骨欠損が存在したので、治療は、最初にGBRを行い、十分な骨量を回復した後にインプラントを埋入するステージドアプローチを適用しました。ステージドアプローチの欠点は、治療期間が長くなることですが、確実に成功するためには、時間が必要なことならびにその間は、仮歯を外すことはないことを患者様にご説明させていただき、御理解を頂けたので最終的に審美的にも御満足いただける結果に仕上げることができました。

 インプラント治療を行うにあたって、患者様からのご要望として代表的なものは、できるだけ早く治療を終わらせて欲しいというものがあります。しかしながら、昨今、マスコミでも話題になるインプラント失敗の症例の多くが無理に治療期間を急ぎすぎた結果とも思われるものです。残念ながら歯科医の中には、患者様受けの良い治療を安易に進める方がいらっしゃいますが、患者様にとって一番大事なことは、最終的に満足の得られる治療を受けることなので歯科医師として責任のある意思決定は必要であると考えています。

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無痛治療

 先日、様々な全身疾患を患った御高齢の患者様のインプラント治療を行いました。術中の全身状態の管理と患者様が感じる不安や痛みを軽減するため、麻酔科の先生を当院にお呼びして、静脈内鎮静法を併用して行いました。後日、患者様に尋ねたところ、半分寝ているような感じであっという間に治療が終了したとおっしゃっていました。もちろん痛みは、まったく感じなかったので非常に楽だったともおっしゃっていました。


 歯科治療は、怖くて嫌なものと一般の方に認識されています。歯科治療を行う側としても、残念ですが、それは、在る程度理解できます。例えば、痛くない治療を行うためにする麻酔の注射を好きな方はいませんし、治療後に生じる体の反応(腫れなどの一過性の不快感)は、正常に治癒するためには、必要不可欠なものだからです。

 そういったことを考えると、本当に文字通りの"無痛治療"は、世の中には存在しません。ただし、医療技術の進歩に伴い、限りなく無痛に近づけることは、可能になっています。ですので治療中、治療後を通じて、生体の持つ治癒能力を阻害しないようにしながら、患者様の不快感を可能な限り軽減することで、可能な限り無痛治療を行うことを心がけています。

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再生療法 

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 再生療法の治療例です。 歯周病の症状(歯肉の腫れ、歯がグラグラ、歯肉の出血)を伴って来院されました。見た目(写真左上)では、患者様としては、それほど悪いようには見えないのですが、診査の結果、重度の歯周病に罹患していることが判明しました。当然のことですが、患者様は、ご自身の歯の状況を正確には把握していませんので、特に重度の歯周病患者様の場合、始めてその状況をお伝えする時には、まさか自分かこんな状態なのかと驚き、全く話を信じていただけないことがあります。治療において一番大事な点は、そういった患者様の理解を手助けし、十分なコミュニケーションを取りことで、これからどう対処していくのかを患者様と一緒に考えていくことにあります。十分な相談の結果、歯を保存する再生療法を進めることになりました。
 まずは、歯磨き指導から始まる一連の初期治療を終了し、その後、再生療法を行いました。歯肉を剝離して、骨面を露出すると、右上4番の周りの骨が大量になくなっているのがわかります。(写真右上)歯面を奇麗にした後、再生誘導薬剤を使って、この歯を取り囲み、再生誘導膜を置いた後、歯肉を戻しました。
 1年後(写真左下)の状態としては、患者様も定期的に来院され、歯磨きもがんばっていらっしゃるので非常に安定しています。歯肉の腫れ、歯肉からの出血もなく良好に推移しています。


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歯周病と歯磨き

 歯周病は、歯周病原菌による感染症です。歯周病原菌そのものさらには、歯周病原菌の繁殖を促す栄養源(食事の後の食べかす)をブラシを使って取り去ることが歯周病の治療や予防には大切になります。

 実際の歯周病治療にあたる場合、そういった患者様は、歯が露出している部分が多いので健常者の方よりも手間がかかる傾向がありますので患者様の強い意志が治療結果を左右することがあるのがこの病気の特徴です。
 患者様としては、何とか良くなろうと痛切な思いをお持ちなので、患者様からのご質問でよくあるのが、一日何回磨けばよいのかですが、Lang の実験的歯肉炎の研究からわかるように完全に歯を磨くことができれば、2日に一回でも歯肉の炎症をコントロールできるようです。ただし、それだけ完璧に歯を磨くことができる方は、かなり限られた方だけなので、やはり食後の後の、簡単に食べかすを取り去ることができる内にするのが理想といえるのでしょう。

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歯の保存と患者様の期待

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 歯周病治療として歯根分割術を行ったが7年後に抜歯となりインプラントを行った治療例です。
 長いお付き合いをしていただいている患者様です。歯磨きも一生懸命にやっていただけるし、定期検診にも必ず来ていただける非常に真面目で歯を保存すること意思の強い方です。
 9年前に左上6番に重度歯周病、根分岐部病変に罹患したので、患者様の思いに何とか答えたいと考え、非常に状況の悪い歯でしたが、歯周外科、歯根分割を行い何とか保存を試みました。(写真左上) その後、経過を観察しましたが、2年前にどうしても保存することが不可能になり残念ながら抜歯となりました。(写真右上) その後の治療としてインプラント治療を行い現在良好に経過観察中です。(写真左下)
 この方の治療歴を考えて見たとき、歯周病治療の難しさを痛感しました。患者様の意思を尊重するのは、医療従事者として当然のことですが、かなり状況の難しい歯を残した結果として7年後に抜歯になってしまいました。7年という年月が短いのか長いのかは、患者様によって感じ方が違います。もし、7年しか持たなかったと患者様が感じられるならば、9年前に抜歯をして他の治療オプションを選んだ方が良かったのかもしれません。7年も持ったのだからよかったと感じられるのであれば間違った選択ではなかったということになるでしょう。
 歯周病の治療だけではなく、医療というものは、その目的によって数々の治療法が存在します。そして様々な治療法は、長所と短所があり、その状況に合わせて適切に選択されなければなりません。
 ですから、患者様と医師との十分なコミュニケーションにより患者様のご要望に沿いつつ医学的にも満足のできる治療方法を選択していくことが医師の務めではないか、と感じています。
 

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インプラントと角化歯肉

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 2次オペ時に、根先側移動術によって角化歯肉をインプラントの周りに形成した症例です。術前写真左のMGJの位置が根先側に移動しているのが術後写真右より御理解していただけると思います。
 角化歯肉の有無に関しては、諸説が論じられていますが、最近の研究論文の結果の傾向としては、歯肉の炎症には関係があるが、その下の骨の炎症(吸収)にはあまり関与しないという意見が多く見られます。つまり、角化歯肉を作ってもインプラント周囲炎を防止することはできなそうです。
 天然歯を見たとき、例えば、上顎前歯、小臼歯部などの角化歯肉がたくさん存在するところは、アタッチメントロス、歯周炎が少ないかと問われれば、そのようなことはありませんし、歯の生存率に関する論文を読むと、上下顎犬歯を抜かすと一般的に角化歯肉が少ない下顎の小臼歯の残存率が高いことを考えると数々の角化歯肉に関する論文が結論付けているように角化歯肉の存在の価値は、絶対的なものではないようです。
 臨床的にみると、角化歯肉がインプラント周囲にあると歯肉の位置が下がりますのでメインテナンスがしやすい環境になります。頬側面と隣接面の歯肉の位置が違う天然歯よりそのメインテナンスのし易さに関しては,影響が強いように感じられます。
 今のところ、角化歯肉は、あった方がより良いがなくても大きなトラブルはないというのが結論のようです。

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ソケットプリザベーション

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ソケットプリザベーションの症例です。卓球のモンゴル代表にも選ばれたことがあるスポーツマンの方の症例です。強く噛み締めるためか、右上5番が歯根破折を起こしてしまいました。(写真左上)コンサルテーションを行った結果、また激しく運動がしたいので丈夫な歯を作って欲しいと望まれました。隣の歯が非常にきれいなので削りたくないと考え、インプラント治療をすすめたところ、同意をえられました。頬側の歯槽骨が非常に薄いことと、レントゲン写真上で上顎洞までのインプラント埋入に必要な骨量が少ないことを認知していましたので、抜歯後に起きる歯槽骨の減少を食い止めるためにソケットプリザベーションを行いました。歯槽骨をできるだけ傷つけないように、ペリオオトームを使って歯周靭帯を切断し、抜歯を行いました。(写真右上)その後ボーングラフト材を入れ、結合組織を採取し、メンブレンの代わりに使い、クロスにスーチャーをして終了です。(写真左下)3ヶ月後、インプラント埋入に十分な量の歯槽堤が観察されます。(写真右下)
 ソケットプリザベーションは、治療期間が長くなってしまうのが欠点ですが、術後の腫れ、痛みなどは、非常に少ないのが利点なので、患者様にやさしい治療といえるでしょう。
私の臨床で、用いられることが多い治療のひとつです。だれしも痛いのは、嫌ですから。

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歯周外科 MFW

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MFWによる歯周外科の治療例です。右下臼歯部に5−7mmの歯周ポケットと歯肉の炎症が存在した(写真 左)ので初期治療後、歯周外科を行いました。術後の知覚過敏の軽減とクラウンマージンの露出を防止するためにMFWにて歯周外科を行いました。
1年後(写真 右)引き締まった健康な歯肉をとり戻すことができました。



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歯冠長延長術(crown lengthenings ) 2

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歯冠長延長術の症例です。下顎の前歯にクラウンを被せる予定なのですが、歯冠長が短いため(写真 左)、クラウンの脱裏が懸念されました。よって歯冠長を長くするために、同処置を適用しました。 処置後、クラウンの維持を確保する十分な歯冠長をもった歯が得られました。

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サイナスリフト (Lateral window) 2

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 サイナスリフトの症例です。上顎両側臼歯部が欠損しているのでインプラント埋入に先立って、lateral window 法によるサイナスリフトを行いました。術前、両側の臼歯部は、残存骨量が1mm以下と極めて少なかったので(写真上)、先ずサイナスリフトによって骨を造成し(写真中)、その十分に出来た骨の中にインプラントを埋入しました。(写真下)

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侵襲性歯周炎 Aggressive Periodontitis

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歯周病には、いろいろな種類がありますが、その内の一つが侵襲性歯周炎です。
写真は、その例で25歳と若いのですが、既に右上の7番は、抜け落ちてしまっています。
外見からは、分かりませんが、臼歯を中心に中、重度の骨欠損が存在し、動揺しています。
細菌検査を行ったところ、Aa (Actinobacillus Actinomycetemcomitans)が優位に検出されました。
侵襲性歯周炎の怖いところは、急速に歯が無くなっていくので、専門的な治療を即刻始めなければならないことです。30−40代の方にも存在しますので、一般的な歯周病治療をしても改善が見られない場合は、専門医の受診をお勧めします。

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